LIGでWebスクールの授業を持ってみて良かったこと

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この記事はLIGアドベントカレンダー2017の為の投稿です。

LIGではSTUDIO上野 by LIGというデジハリと提携したスクールをやっていて、昨年より『正しく理解するレスポンシブWebデザインの基礎と導入』という特別授業を担当しています。この投稿では、自分がフロントエンドエンジニアとしてなぜ授業をやってみようと思ったのか、また授業をやってみることでどんなメリットがあったのかを書きたいと思います。

WEB SCHOOL LECTURER Webスクールの授業を持ってみて良かったこと

なぜ授業をやってみようと思ったのか

元上司への憧れ

もともと、私は前職で小さな会社でデザイナーをしていました。そのときの上司(もとい社長)にデザインの基礎を叩き込まれたのですが、その上司はグラフィックデザイン以外にも幅広いスキルを持っていました。

自社製Webアプリが作れるほどプログラミングも得意でしたし(その製品は後々大手企業にも導入されました)、作った製品を売り込むためのほとんど完璧とも思えるプレゼンテーションの才能を持ち合わせていました。デザイン関係の著書も数冊あり、雑誌に寄稿したり講演を行なったりと、アウトプットも欠かしませんでした。

その人のもとで最初の社会人経験を積んだ結果、自分のロールモデルとして影響を強く受けています。基本的に技術とデザインは分けて考えられないという信条は彼に依るものですし、QiitaやLIGブログで情報発信するのも同じ理由です。その上司はかつて専門学校の講師をやっていたこともあり、それであんなにスピーチも上手いのかと尊敬を抱いていました。

こういった訳で、講師をすることは僕の中のいつかはやってみたい経験の一つでした。社内でレスポンシブWebデザインの講師の募集がかかったとき、パッと自分が手を上げたのはそんな理由からです。

プレゼンスキルの維持

また、LIGに来るときにデザイナーからエンジニアに転職したことで、以前に比べて仕事上でプレゼンをする機会が減っていたことも理由のひとつです。プレゼンテーションや人前でスピーチするスキルを維持する上でも丁度良い機会に思えました。

授業の内容

STUDIO上野には色々なバックグラウンドを持った受講者が集まっていますが、基本的にはHTML、CSSの最初の一歩を習ったばかりの初心者が中心です。カリキュラムも確認しましたが、普通に考えればレスポンシブデザインをちゃんと理解するにはまだ知識が不足しています。

また、実際のWeb制作ではレスポンシブデザインの他に、いわゆるPC/SP切り替え型のサイトというものもあります。どちらもマルチデバイスに対応するための技術ですが、技術的、デザイン的にどういった棲み分けがあるのかを正しく理解し、案件の性質に応じて使い分ける必要があります。

そのため、前提となる基礎知識を補完しつつレスポンシブデザインと切り替え型の使い分けを説明し、技術職以外の人にもそれを理解してもらう、ということを授業のコンセプトとして据えました。これを2時間の枠の中で説明しきるのはちょっと大変です。

最終的に、全体の構成は次のようにしました。

冒頭で前提となる概念を丁寧に説明してから、レスポンシブデザインと切り替え型の相違やメリットデメリットを解説し、最後に小テストを通じて内容の再確認と定着を図る構成となっています。特に小テストの最後では、クライアントワークを想定して自分なりにレスポンシブデザインと切り替え型のどちらを提案するのかを考える難易度の高い問題になっています。

小テストの実施には、Googleフォームがとても役に立ちました。選択式問題であれば自動採点ができます。記述式問題であっても、あらかじめ解説や模範回答を仕込めるので、テスト実施後の解説がとてもスムーズに行えました。

やってみてよかったこと

1時間以上一人でスピーチできるようになる

それまでで経験した一番長いスピーチが30分くらいでしたが、1時間以上かけてスピーチするのにも大分慣れてきました。技術者向けの緩いLTなどと比べて全体的に雰囲気は堅く、言葉に詰まっても誰もフォローしてくれないので度胸が付きます。もともと話すのが得意なタイプではないのですが、段取りや資料がちゃんとしていれば話すのがそんなに怖くなくなったと思います。

発表者らしい立ち振る舞いを実践できる

最近はワイヤレスコントローラーでスライドを進め、自分は壇上をうろうろしながら話すスタイルが気に入っています。ちょっと身振りとか入れるとTEDみたいで格好良いかも! と楽しみながらやる余裕も出てきましたw

(上)授業のために買ったコントローラー。パソコンを触らずにスライドをめくれるため、かなり使えます。

実績になる

デジハリ関連のスクールで授業を持っているというのは、自分のスキルをアピールする上でちょっとした実績にもなり得ます。初心者に複雑な事柄を説明できるということは、顧客に対してもそれができるというアピールに繋がります。

回数を重ねるほど上手くなる

細かいアドリブはあれど、基本的な授業の構成は毎回変わりません。なので、講義を重ねるほど自分の説明も上手くなってきている、という実感があります。

思ったほど大きな負担ではない

特別授業の頻度はそれほど高くないため、本格的な副業に比べれば大きな負担ではありません。また、本業とは別でちょっとした手当も発生します。

最初の1回目は資料づくりなども含めて大変ですが、それ以降の負荷はあまりありませんでした。もっとも、Webの環境は日々変化しているため、ときおり最新の状況に合わせて内容を更新することは続けています。

やる気あふれる受講者と会える

講義が終わったあとに質問を受けることも多いのですが、熱意に溢れた人が多くてとても刺激を受けます。今はたまたま自分が教える立場ですが、今にこんな人には追い抜かれてしまうかも、と焦りを感じることもあるくらいです。

覚えてもらえるかも

デザイン業界、IT業界はそう広くありません。この先、いつどんな形で受講者の方々と再開するとも限りません。そういったときに「あのときの⋯」という縁があればこれほど嬉しいものもないと思います。あまりそこへ期待するのも行き過ぎだと思いますが、そんな可能性もあると思うと良い授業を提供しなければという気持ちになりますね!

本業では得られない経験

授業を持つことで、いつかやりたかったことが実現し、自分にとっても良いプラスになったと思います。人に分かりやすく概念を話す説明力や、人前でスピーチするプレゼン力を鍛える上でとても良い経験となりました。こういった面白いチャンスが転がっているのは、間違いなくLIGという会社の良いところだと思います!

それでは、明日も引き続きLIGアドベントカレンダー2017をお楽しみください!