多くの下請け案件では、デザイナーが具体的な成果物を作り始める段階で、既に重要な要件があらかじめ決まってしまっています。
デザイナーが上流工程に参加していない場合、デザイナーはプロジェクトを通して解決するべき課題を真に理解したり掘り下げる機会を失なったままデザインすることになります。既に仕様が固まっている中では、ボトムアップでの改善にも限界があります。こうしてデザインの視点を欠いた駄目な製品が生まれてしまうのです。
そのため、僕はデザイナー時代から上流工程にコミットできる案件が好きです。顧客の要求の理解と要件の選択というコンサルティングは、そのプロダクトとプロジェクトの性質をほとんど決めてしまう重要な工程です。そこへデザインの視点がないプロダクトはひどいものになってしまうでしょう。これまでも、LIGブログの記事などで上流工程の重要性を説明してきました。
今回の勉強会資料では、ソフトウェア開発の視点だけではなく、ものづくりやデザインという大きな文脈から要件定義の重要性を説明する内容となっています。
※投稿内容は私個人の意見であり、所属企業・部門見解を代表するものではありません。